東京都中央区
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子「漂着」
- アート・展示
- リアルイベント
日程
料金
ウェブ予約 1200円 (日時指定予約制)
窓口販売 1500円 (日時指定予約制)
大学生 専門学校生 高校生 無料 (要予約 要学生証か生徒手提示)
障がい者手帳所持者と付き添い1名 無料 (予約不要 要障がい者手帳提示)
中学生以下 無料 (予約不要)
内容
「ジャム・セッション」は、石橋財団コレクションと現代のアーティストとの共演により、美術の新たな可能性を探るシリーズです。第6回目となる今回は、沖縄と東北という異なる土地に根ざし、歴史や記憶に向き合ってきた山城知佳子と志賀理江子を迎えます。
近年、社会構造の変化や災害を背景に、地域や文化のあいだに潜む断絶や、かつて共有されていた記憶の風化が顕在化しています。特に日本では、震災や戦争の記憶が薄れ、中心と周縁のあいだに見えにくい分断が広がりつつあります。本展は、そうした現代の状況を踏まえ、「中心と周縁」「土地と記憶」というテーマをあらためて見つめ直します。
また、情報が氾濫し事実の輪郭が曖昧になるポストトゥルース時代において、私たちはいかに過去と向き合うことができるのでしょうか。山城と志賀の表現は、記憶や歴史に身体的に向き合う実践であり、作品そのものが行為として訴えかける力を持っています。それは見る者の認識を揺さぶり、既存の物語や視点を問い直す契機となるでしょう。
ふたりのアーティストによる新作とコレクション作品との出会いを通じて、複雑で困難な現実に対するまなざしと、芸術の力を再考する場を創出します。
Text By 石橋財団
●関連プログラム
土曜講座
第1回「アーティスト・トーク 漂着展について」
講師:山城知佳子、志賀理江子
司会:内海潤也(本展担当学芸員)
10/11(土)14:00〜15:30(13:30開場)
アーティゾン美術館3階レクチャールーム
第2回「喜納昌吉さんと集う」
講師:喜納昌吉(音楽家)聞き手:安東嵩史(本展カタログ編集者)
10/25(土)18:30〜20:00(18:00受付開始)
アーティゾン美術館 6階 展示室
第3回「著書「なぜ原爆が悪ではないのかアメリカの核意識」を軸に」
講師:宮本ゆき (デュポール大学宗教学科教授、デュポール人文学センター長)
聞き手:志賀理江子
11/1(土)14:00〜15:30 (13:30開場)
アーティゾン美術館3階レクチャールーム
第4回「著書『地域社会はエネルギーとどう向き合ってきたのか」を軸に」
講師:茅野恒秀(法政大学社会学部教授)聞き手:志賀理江子
11/22(土)14:00〜15:30(13:30開場)
アーティゾン美術館3階レクチャールーム
第5回「パラオ、沖縄、東京、そして…<不可視化した世界/忘却した時>をたぐりよせる一」
講師:森亜紀子 (同志社大学<奄美-沖縄・琉球>研究センター研究員)
モデレーター:金城さつき (沖縄国際大学非常勤講師)
12/20(土)18:30〜20:00(18:00受付開始)
アーティゾン美術館6階 展示室
山城知佳子
ビデオアーティスト。1976年、沖縄県生まれ。
写真、ビデオ、パフォーマンスを駆使し、沖縄の歴史、政治、文化を視覚的に探求する。近年は、沖縄の問題をそこに留まらない普遍的な命題として捉え、東アジア地域の俯瞰された歴史や人々を題材に、アイデンティティ、生と死の境界、他者の記憶や経験の継承をテーマに制作・思考を続けている。近年の主な個展に、「Song of the Land」 (グルベンキアン・モダンアートセンター、リスボン、ポルトガル、2024–25年)、「ベラウの花」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2023年)、「リフレーミング」(東京都写真美術館、2021年)、「Chinbin Western」(ダンディー・コンテンポラリー・アーツ、ダンディー、イギリス、2021 年)など。
志賀理江子
写真家。1980年、愛知県生まれ。
2008年に宮城県に移住、その地に暮らす人々と出会いながら、人間社会と自然の関わり、何代にもわたる記憶といった題材をもとに制作を続ける。2011年の東日本大震災以降、高度経済成長のデジャヴュのような「復興」に圧倒された経験から、人間精神の根源へと遡ることを追求し、様々な作品に結実させている。主な個展に「ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館、2019年)、「ブラインドデート」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2017年)、「カナリア」(Foam写真美術館、アムステルダム、2013年)、「螺旋海岸」(せんだいメディアテーク、2012–13年)など。