一般 400円

中学生・高校生 300円

小学生 200円

沖縄島北西部に浮かぶ伊江島では、沖縄戦で住民の約3分の1が命を失い、戦後も米軍による占領により島の約6割が軍用地として接収されるなど、住民たちの苦難が続いた。朝鮮戦争後の1955年に「銃剣とブルドーザー」と呼ばれる米軍による強制的土地接収が伊江島で始まった際、非暴力の土地闘争をリードして、その後に沖縄で展開される「島ぐるみ闘争」への端緒を開いたのが阿波根昌鴻（1901-2002）だった。阿波根は、島民たちと協力して米軍の暴挙や闘争の記録を残すことを徹底し、伊江島で唯一のカメラを手に、3000枚以上の写真を撮影した。近年、阿波根が土地闘争の様子だけでなく、住民たちのポートレイトや日常のスナップを撮影していたことが分かった。阿波根の写真集『人間の住んでいる島』（1982年）にも収録されることのなかったこれらの写真は、阿波根たちの土地闘争が何を守ろうとした運動であったのかを考えさせる。本展は、阿波根が1950年代半ばから1960年代半ばにかけて撮影した写真のうち約350点を展示し、戦争や開発による土地収奪が続けられている現代社会について問いかけようとするものである。

●ギャラリートーク
11/22（金）13:00
小原真史（本展キュレーター/東京工芸大学准教授）

●トーク「阿波根写真と伊江島の人々」
11/23（土祝）13:00
登壇者：比嘉豊光（写真家）×高科真紀（国立民族学博物館助教）×小原真史

●トーク「伊江島、奪われた土地をめぐる経験から考える」
11/30（土）14:00
登壇者：新城郁夫（琉球大学教授）×大野光明（滋賀県立大学准教授）

●映画上映会＆トーク「〈非暴力〉という生き方──阿波根昌鴻から何を学ぶか」
12/7（土）14:00
登壇者：大畑豊（わびあいの里）×君島東彦（立命館大学国際平和ミュージアム館長）


主催：立命館大学国際平和ミュージアム
共催：一般財団法人・わびあいの里／島の宝・阿波根昌鴻写真展実行委員会
企画：小原真史
協力：阿波根昌鴻資料調査会／東京工芸大学／小原佐和子／原爆の図丸木美術館
後援：沖縄県／伊江村／伊江村教育委員会／NHK 沖縄放送局／京都府／京都市／京都府教育委員会／京都市教育委員会／京都市内博物館施設連絡協議会／KBS京都

https://rwp-museum.jp/special/20240926_02/