JUSU（ジュス）は、ブラジリアンスタイルのギタリストとして日本屈指の実力派と称される笹子重治と、「TINGARA」「チュラマナ」「coco←musika（ココムジカ）」などのユニットで独創的な三線プレイを披露してきたゲレン大嶋、そして石垣島出身のシンガーソングライターで八重山民謡も歌う宮良牧子が、東京で結成したユニットだ。もともと笹子とゲレンは「沖縄大好きな飲み仲間」として30年来の親交があったが、2021年に「歌モノをやろう」と意気投合し、曲作りを開始。宮良をボーカルに迎えて翌年に1stアルバムを、そしてこの夏に2ndアルバム『神さまのメロディ～島をくちずさむVol.2～』をリリースした。

両作には『島をくちずさむ』という共通タイトルがついているが、実は2作目の収録曲の半数以上は1作目（Vol.1）の制作時に完成しており、その時点でVol.2のリリースは既定路線だったという。今回は既存の7曲に加えて、笹子とゲレンが各2曲を書き下ろした。ゲレンは「笹子さんは僕が『こう弾いてほしい』と思って書いた曲に、それ以上の演奏で返してくれるのですごくワクワクする。宮良さんの歌も完成度が高く、曲の世界観をうまく掴んでくれている」と喜ぶ。

一方の笹子も「前作では自分の気持ちを沖縄に寄せて曲を書いていたけど、今回はそれがあまりうまくいかなくて。いったん自分の好きに書いてみたら、いつものブラジル音楽になっちゃったんだけど、そこにゲレンさんの三線と歌詞、宮良さんの歌が入ったら、ちゃんと『島のうた』になるんですね。改めて『このユニットは面白いな』と思ったし、今後も新しいものが作れると確信した」と振り返った。

その言葉通り、リズミカルかつ繊細なギターと、それに乗って絶妙なタイミングで奏でられる三線、ソウルフルで伸びやかな歌声が一体化して生まれるJUSUの音楽は、沖縄の空気感をまといつつも他に類を見ない、JUSUならではの「島のうた」だ。ゲレンは「JUSUは日本の古語で『誦す＝くちずさむ』の意味。JUSUの曲も島唄のように、みんなが口ずさんでくれる歌になったら嬉しい」と抱負を語った。

2ndアルバムのリリース記念ライブは沖縄・関西が盛況のうちに修了し、8/29（金）に中目黒楽屋で東京公演が控えている。ぜひお見逃しなく。