沖縄県立芸術大学芸術文化研究所では、毎年、学生だけでなく一般の人も聴講可能な「文化講座」を無料で開講している。今年は「沖縄芸術文化に画期を拓いたイベント」をテーマに、7月中旬まで全14回の開講を予定。過去に沖縄県内外で開催されてきた芸能イベントや博覧会、資料展などについて、研究者らがその内容や意義を深掘りしていく内容となっている。講座は同研究所での対面授業のほか、オンライン配信もあるので、県外でも聴講可能。沖縄の文化・芸能に関心のある人はぜひ。過去の配信内容や聴講方法については、同研究所のサイトを参照。

沖縄県立芸術大学芸術文化研究所 令和7年度 文化講座
https://www.ken.okigei.ac.jp/lectures/news.html

●講座内容

第1回　2025/4/9（水）講師：久万田晋（芸術文化研究所教授）
1928年「第三回郷土舞踊と民謡の会」への八重山芸能出演

第2回　2025/4/16（水）講師：鈴木耕太（芸術文化研究所准教授）
1936年「琉球古典芸能大会（東京）」と組踊の復興

第3回　2025/4/23（水）講師：久万田晋（芸術文化研究所教授）
1956年～「コザ市全島エイサーコンクール」開催とエイサーの発展

第4回　2025/5/7（水）講師：樋口美和子（芸術文化研究所共同研究員）
1954年〜：「芸術祭（沖縄タイムス社）」開催と琉球芸能のコンクール化

第5回　2025/5/14（水）講師：高橋美樹（高知大学教授）
1974年「琉球フェスティバル」開催と島唄のレコード化

第6回　2025/5/21（水）講師：赤嶺政信（琉球大学名誉教授）
1978年久高島イザイホーが沖縄・日本の民俗学研究に与えた影響

第7回　2025/5/28（水）講師：照屋理（名桜大学教授）
1979年～「南島歌謡大成　全五巻」発刊が琉球文学研究に与えた意義

第8回　2025/6/4（水）講師：粟国恭子（芸術文化研究所共同研究員）
1975年「沖縄国際海洋博覧会」における＜沖縄館＞の意義

第9回　2025/6/11（水）対談：柳悦州（沖芸大名誉教授）・新田摂子（芸術文化研究所准教授）
1981年「沖縄の美 日本民藝館所蔵展」にみる日本民藝館沖縄染織品の公開

第10回　2025/6/18（水）講師：澤田聖也（東京藝術大学特任研究員）
1982年～「ハワイ：オキナワン・フェスティバル」開催が沖縄文化に与える意味

第11回　2025/6/25（水）講師：山田浩世（沖縄県立芸術大学准教授）
1992年「平成の首里城復元」が琉球史研究に与えた意義

第12回　2025/7/2（水）講師：新田摂子（芸術文化研究所准教授）
1992年「世界に誇る琉球王朝文化遺宝展」にみる在欧沖縄文化財資料の公開

第13回　2025/7/9（水）講師：山田葉子（芸術文化研究所共同研究員）
1993年「尚家継承　琉球王朝文化遺産展」にみる尚家資料の公開

第14回　2025/7/16（水）講師：平川信幸（芸術文化研究所共同研究員）
2009年「琉球絵画展」戦後の琉球絵画研究の始まり