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箆柄暦『十二月・一月の沖縄』2023-2024 ノーズウォーターズ

2023.12.06
  • インタビュー
箆柄暦『十二月・一月の沖縄』2023-2024 ノーズウォーターズ

《Piratsuka Special》

ノーズウォーターズ~君がいるから僕は歌う~

今から30年以上前の1991年、石垣島の石垣第二中学校で、一組のバンドが誕生した。名前は「ノーズウォーターズ」。直訳すると「鼻水」というコミカルな名前のそのバンドは、ボーカル&ギターのマスト(崎枝将人)を中心に、同中の3年生が結成した6人組だった。

彼らは、地元の音楽イベント「八重山音楽祭」出場を目指してオリジナル曲を作り、見事オーディションを突破。高校でも活動を続け、卒業後はいったん解散するも、約1年後、就職で上京していたベースのヘンザン(平安山高宏)がマストらに声を掛ける形でメンバーが集まり、東京で再結成した。マストの明るく大らかで存在感のあるボーカル、前向きでポップな楽曲、パワフルなライブパフォーマンスは東京でも注目され、ライブハウスで活動しながらCDをリリース。途中何度かのメンバー交代や脱退、拠点の変遷など紆余曲折はありつつも、バンド自体は休止することなく、コンスタントに続いてきた。

現在ノーズは、石垣島在住でエンタメユニット「きいやま商店」の一員でもあるマストと、東京を拠点とするベーシスト&シンガーソングライターのヘンザンによる、二人組遠距離バンドとなっている。各自の音楽活動や距離の事情からライブ回数は少なめだが、「だからといって解散しようって話には一度もならなかった」と、二人は口を揃える。

マスト「僕は2011年に東京から石垣島に戻って、その頃からきいやま商店での活動も増えたけど、やっぱり今も自分のメインバンドはノーズなんです。特にライブをやると毎回『コレだよな』って思う。ヘンザンのベースは、文字通り曲のベースをきっちり弾いてくれるから歌いやすいし、彼は音楽力もすごくて、たとえば僕がライブ中に即興で新曲を作っていきなり歌い出しても、その場で完璧に合わせてくれるから楽しい。ヘンザンは大変かもしれんけど(笑)」

ヘンザン「ホント、毎回無茶振りするよね(笑)。でも、マストはギターと歌が上手くてリズム感もあるから、僕も一緒にやってて楽しい。今年は13年ぶりにニューアルバムも作ったので、2024年はこれを持って、全国をライブして回りたいと思っています」

その新作『君がいるから僕は歌う』には、二人のほか気心の知れた音楽仲間も参加しており(マストはサックスも演奏)、ノーズらしいファンキーな、そして時にメロウな6曲が楽しめる。マストは「昔に比べると、今は曲も歌詞もシンプルになった。『生きてるって楽しいぜ、明日はいい日だよ』って気持ちを伝えられたらいいな」と笑った。

2024年は前述の「CD行商全国ツアー」に加え、4月には沖縄市でTHE WALTZ、きいやま商店とのジョイントライブも決定。ヘンザン曰く「ライブでは僕らの音楽を届けるというより、僕らもお客さんと一緒に音楽を楽しめたらと思います」。また、2023年11月に石垣島で開催した、ノーズウォーターズ結成30周年記念ライブの模様も、追ってDVD化される予定だ。ぜひどこかで彼らの音楽と出会い、その魅力にハマっていただければと思う。(取材&文・高橋久未子/撮影・萩野一政)

ノーズウォーターズ

1991年、石垣第二中学校3年の同級生6名で結成。高校卒業後に解散するも、96年からは東京で活動を再開し、99年に1stアルバム『PAN-JAY』をリリース。以降何度かのメンバー交代を経て、現在はマスト(崎枝将人・写真右)とヘンザン(平安山高宏・写真左)の2名で活動中。

ノーズウォーターズ公式Facebookページ
https://www.facebook.com/nosewaters/

 

[Live Info]
◆美崎牛presents「マスト☆ナイト」
出演:THE WALTZ/きいやま商店/ノーズウォーターズ
日時:2024/4/13(土) ※詳細は後日発表
会場:ミュージックタウン音市場(沖縄市)
問合:PMエージェンシー TEL.098-898-1331

[CD Info]
ノーズウォーターズ『君がいるから僕は歌う』

NW30TH-2311
2,000円
2023/11/26発売
ようこそ/ひさしぶり/ボンボンボン/遠い街から/夜の散歩道/君がいるから僕は歌う

CDの詳細と購入はこちらから(ノーズウォーターズ30周年記念グッズ等も販売中)
https://shimasto.base.shop/