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琉球史劇の大作を那覇で10年ぶりに上演『史劇 首里城明け渡し』

2022.09.29
  • イベントニュース
琉球史劇の大作を那覇で10年ぶりに上演『史劇 首里城明け渡し』

2022年10月末に開館1周年を迎える那覇文化芸術劇場なはーとで、10/30(日)に琉球史劇の大作『首里城明け渡し』(作・山里永吉)が上演される。

本作は、1879年(明治12年)の廃藩置県による琉球王国の崩壊と、首里城明け渡しという史実を土台に、王朝に仕える士族役人や若者の苦悩と悲哀を描いた物語で、初演は1930年(昭和5年)。今回は沖縄俳優協会のベテランから若手までが総出演し、同協会による那覇での公演としては、前回からおよそ10年ぶりの上演となる。同協会の会長で、今回の作品では演出を担当する津波盛廣は、「作品の中では、本土から来た役人が琉球の役人に廃藩置県を言い渡す場面も生々しく描かれていて、それを見ると首里城は『なんとなく明け渡された』のではなく、琉球は明治政府と中国の間で苦悩したあげく、廃藩置県を受け入れざるを得ない状況だったことがよくわかる。復帰50周年を迎えた今の沖縄の状況を考えるうえでも、沖縄県民をはじめ多くの方にこの作品を見てもらって、沖縄の数奇な運命を改めて知るとともに、『沖縄県って何なんだろう』ってことも考えてもらえたら」と語る。

上演前には「首里城明け渡し」に至る経緯についての講演や、琉球古典音楽・琉球舞踊のステージも行われ、歴史や文化も含めて琉球王朝の時代を体感できる内容となっている。また、10/14(金)には同劇場で、関連トークイベント「沖縄の近現代史を学ぼう!~『首里城明け渡し』が遺したもの~」も開催される。こちらも事前に参加すれば、物語の背景をさらに深く理解でき、本公演をよりいっそう楽しめること間違いなしだ。併せてぜひ。

◆『史劇 首里城明け渡し』

日時:2022/10/30(日)開場13:00/開演14:00
会場・問合せ:那覇文化芸術劇場なはーと大劇場(那覇市)TEL.098-861-7810
料金:一般3000円/24歳以下1500円(当日各500円増)、障がい者20%割引、未就学児入場不可

《プログラム》
1.古典音楽斉唱(15分)
2.琉球舞踊(30分)
鳳凰の舞・首里城賛歌(玉城流翔節会家元)
獅子舞(玉城盛義琉舞道場)
赤馬節(宮城美能留流)
那覇四町大綱口説(沖縄俳優協会)
3.名嘉真幸一 講演「明治維新・廃藩置県・首里城明け渡しに至る経緯について~」(15分)
4.史劇『首里城明け渡し』(80分)

イベント詳細はこちらから
https://www.nahart.jp/stage/syurijouakewatashi/

◆関連トークイベント「沖縄の近現代史を学ぼう!~『首里城明け渡し』が遺したもの~」

日時:2022/10/14(金)19:00開演
会場・問合せ:那覇文化芸術劇場なはーと大スタジオ(那覇市)TEL.098-861-7810
料金:無料(10/11(火)までに要予約、定員100名に達し次第受付終了)

《プログラム》
基調講演:「首里城明け渡し前夜」田名真之(沖縄県立博物館・美術館館長)
フォーラム登壇者:真境名正憲(真境名由康組踊会会長)/島袋光晴(島袋本流紫の会宗家)/黒島昭夫(元琉球放送制作部)
コーディネーター:崎山律子(那覇市文化協会会長)​

イベント詳細はこちらから
https://www.nahart.jp/stage/1662641505/