沖縄イベント情報 ぴらつかこよみ|ぴらつかこよみ

箆柄暦『十月の沖縄』2014 うないぐみ

2014.10.28
  • インタビュー
箆柄暦『十月の沖縄』2014 うないぐみ

pira1410_hyo250
箆柄暦『十月の沖縄』2014
2014年9月30日発行/138号

《Piratsuka Special》
うないぐみ

《Piratsuka Topics》
「R40のマンガの探し方」
『三線で聴きたい弾きたい』アニソン&子ども曲集
おきなわ新喜劇『Do You“シーミー”?』
パーシャクラブ東京/大阪公演
横浜能楽堂「琉球舞踊 古典女七踊り」
大島保克・世武裕子ツアー
「ブックパーリーNAHA 2014」
比嘉栄昇『えいしょうか その一』
木津茂里『SHIGERI BUSHI』
 

 

《Piratsuka Special》
うないぐみ

うない(姉妹)たちの思いを唄に込めて。

 1990年に実力派の女性民謡歌手4人で結成され、「黄金の花」などのヒットで90年代の沖縄音楽ブームを牽引した初代ネーネーズ。そのメンバーで、ネーネーズ卒業後はそれぞれソロで活動していた古謝美佐子、宮里奈美子、比屋根幸乃の3人に、かねてから親交のあった唄者・島袋恵美子が加わって、今年から本格的に活動を始めたのが、女性ボーカルグループ「うないぐみ」だ。

 「うない」とは、沖縄方言で「姉妹」のこと。四人は血縁こそないが、唄者として何度も同じステージに立ち、まさに姉妹のような関係で、長年縁をつないできた。今回結成を呼びかけた長姉的存在の古謝は、「私自身も還暦を迎えて、〝残りの人生は歌を心から愛する仲間たちと、一緒に歌いながら年を重ねていきたい〟と思ったわけさ」と笑う。

 「思えばネーネーズを始めた頃は、みんな20代から30代だったのが、今は私が60歳で、奈美ちゃんと恵美ちゃんは50代、幸乃が40代。みんな年を重ねる中で、結婚したり、子どもができたり、子どもが孫を産んだりと、いろんな出来事があった。その中で感じた喜びや愛情、心を動かされた経験が、今、一人ひとりの歌の中に表れてきてると思うんです。だからそんな4人が一緒に歌えば、歌にもっと思いが込められて、より多くの人に届けることができるんじゃないかと。それで、3人に〝一緒にやらない?〟と声をかけました」

 古謝の誘いに妹たちは喜び、それぞれに参加を即決、うないぐみが結成された。活動を始めるにあたり、古謝は3人に「10年後にどんな唄者になっていたいか考えて、そのための身体作り、歌作りに取り組みなさい」と伝えたという。「たとえば私は今60歳だから、これからの10年間は〝70歳でも現役で歌えること〟を目指す。みんなもそれぞれ次の年代に向かって唄三線の技術を磨いてほしいし、そのためにはまず何より、健康を大事にしないとね。そうやって4人のエネルギーを高めていけば、必ず聞く人の心に伝わる唄が歌えると思うんです」。

 その言葉に島袋は「ミーコ姉々には教わることばかり」と頷きながら、「いつも〝この唄はどうやって歌えばお客さんに伝わるか〟って、みんなで話してるんですよ」と語る。実は、そうやって思いを〝込める〟ことを、沖縄方言では〝グミ〟という。うないぐみの〝ぐみ〟には〝組〟だけでなく、〝唄に思いを込める〟という意味も含まれているのだ。最年少の比屋根も、「私たちが心を一つにして歌った歌が、聞いてくれる方の癒しになったらいいなあ、と思ってがんばってます」と微笑んだ。

 そんな彼女たちの単独初公演が、11月から年末にかけて、沖縄を皮切りに東名阪福で開催される。コンサートを楽しみにしているという宮里は、「唄の大好きな4人が一緒に歌って思いを届ける、そのパワーアップしたステージを楽しんでもらえたら」と語ってくれた。会場では、来年1月リリースのファーストアルバムも先行発売される予定だ。うないたちの思いを込めた唄声に、ぜひじっくりと耳を傾けてほしい。
(取材&文・高橋久未子/撮影・喜瀬守昭)

 

うないぐみ
メンバーは左から島袋恵美子、古謝美佐子、比屋根幸乃、宮里奈美子。1990年代に初代ネーネーズのメンバーとして活躍した古謝、比屋根、宮里に、以前から親交のあった島袋が加わり、今年から本格的に活動開始。

 

◆うないぐみ 初唄会 1stアルバム会場先行発売

沖縄・読谷村文化センター鳳ホール
日時:11/3(月祝)17:00開演
料金:前売3,500円/当日4,000円
   高校生以下前売2,000円
問合:PMエージェンシー 098-898-1331

大阪・エル・シアター
日時:12/7(日)17:00開演
料金:前売4,800円/当日5,500円
   高校生以下前売2,800円
問合:ページワン 06-6362-8122

東京・なかのZERO小ホール
日時:12/19(金)18:30開演
料金:前売5,500円/当日6,000円
   高校生以下前売3,500円/当日4,000円
問合:M&Iカンパニー 03-5453-8899

名古屋・名古屋市北文化小劇場
日時:12/20(土)17:00開演
料金:前売4,400円/当日4,500円
   高校生以下前売2,000円
問合:織音工房 090-1278-7284

福岡・福岡市立中央市民センター
日時:12/21(日)17:00開演
料金:前売4,000円/当日4,500円
   高校生以下前売2,000円
問合:がちまやぁ小 092-752-4800